今回新しく製品化に向けて準備中の泡盛
32 Chiyoizumi distillery 1948-2018-43°
について名前の由来になったもう一つの想いを紹介します。
千代泉酒造所の代表が亡なられた2013年から4年後の
2017年に初めて廃墟となった酒造所に
足を踏み入れました。
貴重な泡盛がどのような状態で保管され、
品質問題や引き取れたとしてどうやって製品化できるのか。。。
現場を見なければわからないことだらけの状況。。。
管財人さん立ち合いの元、酒造所を開けていただき
中に入った最初の光景は今でも鮮明に覚えています。
湿り気をおびたカビの匂い、
そして老朽化した蒸留機や、資材。
コンクリートの建物も所々破損が見受けられ、
日頃見慣れた泡盛酒造所の雰囲気とは全く異なる風景でした。
そして、瓶詰め作業などを行う作業場に掛けられてあった千代泉酒造所のカレンダーが終わりを告げていることに気づいたのです。
代表の渡口さんが倒れた年の
12月で止まったままのカレンダー。
もう新しい年を迎えられず、そのままの状態なのです。
この時に、改めてこのプロジェクトは千代泉酒造所の終わりを見届けるお手伝いなのだと再認識したのです。
だからこそこの貴重な泡盛を通して、
千代泉酒造所はもとより、
この泡盛が生まれれた宮古島、狩俣地区のこと、
泡盛のこと、さらにはその背景にある歴史物語を皆様と共有、届けながら終わりへと歩むことができらとプロジェクト進めていこうと決心しました。
31は千代泉酒造所を意味する、暦の最期の一日。
そして、32は千代泉酒造所から預かった本来くるはずのない、一日。
この32日という時間を通して、皆様に泡盛のすばらしさを届けます。
これからも泡盛共々よろしくお願いいたします。
誇酒プロジェクト代表
泡盛倉庫
比嘉康二